【連載企画#97】多様性を考える

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この記事は、キャリアコンサルタントコミュニティ「キャリコンサロン」内で発足された「編集部」の【note週イチ投稿企画】で執筆した記事をベースに掲載しています。

自分事化されてきた「多様性」

多様な人材が活躍できる組織づくりのご支援をする中で、2021年頃から多様性の尊重・ダイバーシティーへの理解や需要が広がっていると感じています。

また経営者の意識変化を感じる場面も増えました。

以前は「こういう考え方もあるんだな」と、どこか他人事だったのが「自社ではどんな取り組みができるだろうか」「自社で取り組むために障壁となっていることは何だろうか」と自分事としてお話されることが増えたからです。

多様な働き方を推進するセミナーも毎年コンスタントにニーズがあり、講演テーマも概要説明よりも実践的な内容にシフトしてきています。

企業のご支援をする中でも話題に上がることが増えています。

みんな違って、みんないい

私が組織開発や人材育成で愛用している「HRアセスメント」「キャリアトランプ®」も個性を大切にし、「みんな違って、みんないい」という考え方が前提となっています。

一方で現場からよく聞く声は「みんな違って、不公平が怖い」ということ。

長らく「みんな同じが、みんないい」という社風で組織運営していた企業ほど、不公平感によって起きるトラブルを懸念されています。

それでも過去最高とも言える高速スピードで大きな変化が起こり続け、1年先すら予測することが難しくなった令和の日々。

いわゆるVUCA(ブーカ)時代を生きるには、みんなの違いを融合して新しい価値を創造していくことが大切と言えます。

一般化せず、一人ひとりと向き合う

企業のダイバーシティーを推進する中で、初期の段階で取り入れているのが「自己理解」と「他者理解」のワークショップです。

自分の価値観やこだわりは?

大切にしていることは?

譲れないことは?

逆にこだわりが薄いことや妥協できることも整理していただきます。

それを組織の中で共有し、他者理解を深めていく流れです。

年齢や性別ごとに一般的な特性はありますが、必ずしもその属性に含まれる方が当てはまるとは限りませんので、一人ひとりと向き合うことを大切にしています。

例えば「40代以上はパソコンが嫌い、苦手、使えない」と一括りにされることがありますが、これには個人的に反発心があります。

「40代以上だけど、パソコンは好きだし、仕事で必要な操作は問題なくできます!」と、反論してしまいそうです。

企業のご支援に入ると「思い込み」で社員のことを決めつけているケースに出会います。

本当はフルタイムで働きたいのに会社の「思い込み」の配慮で、ショートタイム勤務をしている社員。

社内のIT化についていけないだろうと「思いこんで」、50歳以上の社員を対象に早期退職を募った企業。

「みんな同じが、みんないい」の考えが「みんな同じはずだ」という思い込みを生み出していました。

「みんな違って、みんないい」を実践していくためには、まず最初に一人ひとりと向き合って、一人ひとりの違いをしっかりと整理する必要があります。

キャリアトランプ®でダイバーシティー

実は私、キャリアトランプ®ダイバーシティーナビゲーターとして、カードを活用したワークショップを開催しています。

自分が歩んできた人生の中で宝物をみつけるストーリー仕立てのワークです。

主に企業内で活用していますが、今後は個人向けのマンツーマンセッションにも取り入れていく準備を進めています。

ご興味がありましたら、お気軽にお問合せいただけると嬉しいです。


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宮治 有希乃の写真

宮治 有希乃

組織育成パートナー

ITベンチャーと人材ビジネス業界で11年間、組織人事・キャリア領域に取り組み、2018年に独立。現在は中小企業向けに、関係の質を高める組織育成プログラムを提供中。「関係の質」を高める「コミュニケーションスタイル診断」を活用し、研修やコンサルティングを通じて組織パフォーマンスの向上と健全な職場環境づくりを支援している。

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