キャリア教育で伝えている3つの意識

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キャリア教育とは、一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育です。(文部科学省の定義)

児童生徒の発達段階を踏まえつつ取り組む教育で、文部科学省では小学校・中学校・高等学校と段階を踏んでキャリア教育の目標例も提示しています。

ただ算数のように正解があるものではないので、目標例通りに教育しようしても、なかなかうまくいきません。

とある中学校では、クラス全員一律で「自分の興味に合う仕事について考える」と目標を掲げましたが、「そもそも仕事に興味を持てない」生徒が15%ほどいる状態でした。

仕事に興味がない生徒からは「キャリア教育は煽られている感じがして苦手」

「仕事に興味がある人と一緒にグループワークをしても話についていけない」との話が出ることもあります。

効率と理想の狭間で葛藤。

様々な事例も検証しながら試行錯誤の繰り返し。

最終的には、一人一人の個性や発達段階を踏まえて丁寧に目標設定することになりました。

一人一人、目標に向かって行動できるようサポートできるよう調整してからは「仕事について考えてみようと思えるようになった」など、少しずつですが意識や表情に変化が出てきました。

「誰一人として同じ人は存在しない」

学校教育の現場で個別フォローを行うには限界もありますが、諦めずにできる方法を模索し続けたいと思える経験でした。

私はキャリア教育に携わる機会は少ないですが、「自分で考え、自分で決めて、行動できる人」を増やしていきたいです。

そのために児童生徒に必ず伝えていることが3つあります。

社会的・職業的自立するための3つの意識

①まずは3分考える

インターネットが普及した現代は、分からないことがあっても検索をすれば手軽にすぐ必要な情報にたどり着けるようになりました。

とても便利で効率的。

自分で考えることなく、正解やそれなりの答えが得られます。

もちろん適切なキーワードを考える必要はあるので、全く考えることがないわけではありません。

それでもこの状況で身に付くのは検索力が中心で、思考力や創造力を身に付ける機会は確実に減っていると私自身が痛感しています。

「この生活が小学校の頃からあたり前だったら?」と考えると、正直怖いです。

問題に直面した時。

たとえ間違っていたり、答えがでなかったとしても「どうしたらよいか考える大変さ」が、大人になった今でも生きるうえで役立っていると実感しているからです。

だからこそ、あえて便利を手放すことを伝えています。

3分でもいいのです。

自分ならどうするか、答えは何か考える習慣が思考力創造力に繋がります。

②選択肢を増やす

人生は選択の連続ですが、人は自分の知っていることでしか選択肢を持てません。

例えば「レストランのオムライスを食べたい!」と思った時、10軒のレストランを知っていれば10つの選択肢が持てますが、2軒であれば二択です。

さらにテイクアウトやデリバリーも知っていれば選択肢は増えていきます。

限られた時間の中で興味がないことに時間を使うのはもったいないと思われがちです。

でも体験でしたことに比例して、自分の選択肢は増えていきます。

高校生の就職活動では、興味がない業界のインターンシップに積極的に参加している生徒ほど、思いがけず「これだ!」と前のめりに向き合える仕事に出会えることが多かったです。

教師が幅広く多業種・多職種に興味を持っている学校の生徒ほど、納得感のある就職活動をしていました。

キャリア教育では大人が積極的に選択肢を増やせる情報提供を行うことも大切だと考えています。

③疑問を持つ

情報があふれている世の中で「その情報は本当に正しいのか」「自分にとって必要な情報なのか」見極める必要があります。

上手くいっている時でも「本当に上手くいっているのか」「もっと上手くいく方法がないのか」考えることも大切です。

物事や情報を多角的に検証することで、問題発見力も養うことができます。

小学校といわず幼稚園くらいから、子どもが「どうして?」と繰り返し聞いてきた時に、面倒くさがらず「どうしてだと思う?」と考える機会を作っていくことが第一歩です。

いわゆるクリティカルシンキングに近い思考を子どもの頃から身に付けられると、見極め力の向上も期待できます

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宮治 有希乃の写真

宮治 有希乃

組織育成パートナー

ITベンチャーと人材ビジネス業界で11年間、組織人事・キャリア領域に携わり、2018年10月に独立。現在は「関係調整コミュニケーション®」を軸に、人材育成・文化醸成・仕組み化に注力し、組織づくりを支援している。

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