「0→1」が苦手な私が気づいた「オリジナル」の形

  • X
  • Facebook
  • リンクをコピー

2019年2月21日に開催する採用&助成金セミナーの打ち合わせで感じたことについて、Twitterでこんなツイートをしました。

何もないところからアイディアを生み出す「0→1」が得意な人。

そのアイディアを広げて深めて形にしていく「1→10」が得意な人。

他にも色んなタイプの人がいる中で、私は明らかに「1→10」タイプだと思っています。

今回の打ち合わせでも、一緒にセミナーを開催する方が、ほぼほぼアウトラインを作ってきてくれていたので、本当にやりやすくて、「アウトラインを元にアイディアの種を何倍にも広げていけるな~」と、とても楽しく、形になるのも早かったです。

と同時に、打ち合わせを進めながら「向き・不向きってやっぱりあるんだな」と実感しました。

不向きを克服する努力はもちろん大切ですが、私はどちらかというと、向いていることに力を入れています。

このように考えるようになったのは、今年に入ってから苦手な「0→1」を追及するのをやめたことが影響しているからかもしれません。

「オリジナル呪縛」にもがきまくった5年間

私は2014年に複業を始めた頃から「自分で考えたオリジナルコンテンツをつくりたい」と、ずっともがいていました。

「つくりたい」というよりは「つくらなければならない」と自分で勝手に思い込んで、自分で自分を追い込んでいたのです。

自分で「オリジナル呪縛」をかけているような感覚ですね。

当時から取得した資格を活かしてセミナーやワークショップをやることが多かったのですが、耳にタコができるほど言われたある話が心にひっかかり、年々「オリジナル呪縛」は強まっていきました。

どんな話が心にひっかかったのか。

「家元にならないと意味がない」

「高い受講料や登録料を払ってやっても、結局のところ家元のコンテンツを伝えるだけで、自分自身の価値ではない」

という話です。

確かに話の内容は理解できるし、理解できるからこそ、私自身もオリジナルコンテンツにこだわりまくっていたのですが……。

いつのまにか「オリジナルコンテンツをつくること」が目的となってしまっていて、「オリジナルコンテンツを活用することで何を実現したいのか」という本来の目的を見失っていたなと、今は痛感しています。

自分が思いつくアイディアは、すでに世の中に存在していることばかり。

アイディアとアイディアを掛け合わせても、やっぱり世の中に存在していることばかり。

もがいていていたにもかかわらず、5年経った今現在も納得のいくオリジナルコンテンツは完成していません。

ただ、オリジナルではないものの宝地図を通して【誰かの一歩踏み出す「きっかけ」になる】という自分の軸を大切に活動することが少しずつできてきているのも事実です。

また、社内研修も元々あった資料をアレンジしたり、市販のテキストは使用しているものの、その内容を元に伝えたことは、会社や社員に合わせて自分で考えまくったオリジナルでした。

もがいていた5年間をよくよく振り返ってみると、「オリジナルにこだわる必要ないんじゃないか」と思えたのです。

私は【誰かの一歩踏み出す「きっかけ」になる】ための活動がしたい。

それを実現できるなら、オリジナルである必要もない。

そう自分で腹落ちした瞬間、完全に吹っ切れました。

宮治有希乃

▲この赤いファイルは、社内研修を担当させてもらっていた会社を退職する時のプレゼント。中のメッセージカードや色紙のメッセージを読んで、私が伝えたかったことがちゃんと伝わってたんだなと分かり、本当に励みになりました。

キャリアトランプ®で感じたその人だけの個性

完全に「オリジナル呪縛」から脱した私は、2019年に入ってすぐ、ずっと興味があった「キャリアトランプ®ファシリテーター資格認定講座」を受講することにしました。(その時の様子はこちら

その講座で活用するのはもちろんキャリアトランプ®。

全員同じです。

そして、あたりまえですが同じ手順でワークを進めていきます。

ただ実際にワークを進めていくと、同じ手順で進行していても、ファシリテーターごとの個性を感じることができました。

一人ひとり、性格も違えば、バックグランウドが違います。

同じ事例であっても人によって見る観点や感じる観点が違います。

だからこそ、同じコンテンツでも、同じ手順で進めても、人によってものすごく個性が出ると実感することができました。

そして「オリジナルコンテンツをつくることにこだわることないな」と、改めて完全に吹っ切れたのです。

こうして私は、苦手な「0→1」にもがき続けて「オリジナルコンテンツ」をつくることにこだわるよりも、すでにあるコンテンツをとことん活用して【誰かの一歩踏み出す「きっかけ」になる】ことに時間やエネルギーを使っていこうと決めました。

特にキャリアトランプについては、北海道で認定を受けている人が、私を入れて4人だけ(2019年1月現在)なので、北海道での普及活動に力を入れていきたいと考えています。

2月4日には、ジョブカフェ北海道様でキャリアトランプ®を活用したセミナーが決まっていますが、積極的に自主開催もしていきます。

※セミナーの詳細はこちらからご確認ください。

キャリアトランプ受講風景

▲はじめてキャリアトランプ®を受講生として体験した時の私。ゲーム感覚で楽しく取り組んでいるだけなのに、自分の気持ちがどんどん湧き上がってくる不思議な体験でした。この体験の中でも「オリジナル呪縛」から抜けることができたと感じられたのも大きな収穫です。

やらないよりやることを選ぶ

この5年間、オリジナルコンテンツはできませんでしたが、NLP™や心理学、行動科学、知的創造メソッドなどの学びを現場で実践・検証することを徹底的に繰り返しました。

この過程でさまざまな学びがクロスされていき、自分の中で体系化されていき、セミナーや面談でも相手に合わせたアプローチが効果的にできるようになったのが、私の強みだと感じています。

今後はこの強みを活かしながら、活用できるコンテンツを組み合わせて、どんどん活動していきたいと考えています。

おそらくこれからも「オリジナルじゃないと意味がない!価値がない!」と言われることもあると思いますが、いつできるかわからないオリジナルにこだわってやらないよりも、今できることを精一杯やります。

「5年間ももったいなかったな」と今は思いますが、それも私には必要な時間だったはず。

これからはこの5年分の経験もふまえて【誰かの一歩踏み出す「きっかけ」になる】ための活動にエネルギーを注いで邁進していきます。

もし今後、自分が成長できてオリジナルコンテンツができそうなら、その時はまたチャレンジしたいと思います。

きっとその時は「オリジナル呪縛」から完全に解き放たれ、一皮むけた自分に出会えるのではないかと楽しみです。

▲「価値がない」「意味がない」という言葉に弱く、結構ボディーブローのようにダメージ受けるのですが、そんな時は猫たちの言葉が励みになります。サクサク読めるし、猫もかわいいし、「ニャンとかなる」って元気もらえます。


プロフィール
ReOS LABOの提供サービス
お問い合わせ・お申し込み


ReOS LABOのコミュニケーションスタイル診断
  • X
  • Facebook
  • リンクをコピー
宮治 有希乃の写真

宮治 有希乃

組織育成パートナー

ITベンチャーと人材ビジネス業界で11年間、組織人事・キャリア領域に取り組み、2018年に独立。現在は中小企業向けに、関係の質を高める組織育成プログラムを提供中。「関係の質」を高める「コミュニケーションスタイル診断」を活用し、研修やコンサルティングを通じて組織パフォーマンスの向上と健全な職場環境づくりを支援している。

プロフィール詳細を見る

関連記事

カテゴリー

月別アーカイブ