「キャリアトランプ®」だからこそ消えた心の枠
2019年1月10日
カテゴリー: 自分磨きコラム
キャリアコンサルタントをはじめとするキャリア系の資格を保持するためには、どの資格も継続学習が必要です。
キャリア系の継続学習は幅広いテーマがありますが、私は自己分析やキャリアの棚卸し、これからの未来を考えるといったワークを通じて学べるものを中心に選んできました。
このようなワークは、自分の心を整理したり、やりたいことを明確にできるので、定期的に自分自身と向き合う時間が取れるからです。
2019年現在、継続学習をはじめて13年目を迎えましたが、実は6年目を迎えた頃、あることに気付きました。
それは「自分自身と向き合うはずのワークなのに、自分自身というよりはその時求められているであろう回答を選んで答えているだけだった」ということです。
先日公開した「宮治の自分史 【誕生~小学生編】#01」でご紹介した大長縄びの経験とも重なりますが、自分の気持ちに素直に向き合うことよりも「期待に応えたい」「がっかりさせたくない」という想いが勝っていたのです。
「なぜだろう?」と自己対話をした結果、私なりの答えがみつかりました。
それは「心の枠」の存在でした。
私は「マジメ」とか「しっかり者」と言われることが多いのですが、実はスーパー天然で、おっちょこちょいです。
そのため、天然っぷりを発揮したり、おっちょこちょいな一面を出した時にものすごくガッカリされることがあります。
もちろん天然でおっちょこちょいの私を受け入れてくれる方も多く、本当にありがたい限りなのですが、10人に1人は露骨にガッカリした表情をされていました。
私はこの表情を見ると、全身から力が抜けて心が無の状態になり、言葉も出ずにしばらく動けなくなってしまいます。
この状況は本当に苦しくて仕方がないので、私は「心の枠」を作ることで「天然でおっちょこちょいなの私」が出てこないように自分を守って生きてきたのだと思います。
いわゆる自己防衛です。
だからこそ、自分自身と向き合うワークに取り組んでも「心の枠」は消えることはなく、求められているであろう回答を選んで答えていたのだと分かりました。
こうしてみつけた「心の枠」ですが、枠があったとしても、枠の中で私は私。
枠があるからこそ、優等生に見えたり、高評価をいただけたことも多く、枠に感謝していることもあります。
ただ、やっぱりどこか心がモヤっとしていたり、ブレてばかりな自分に嫌気を指していたことは否めません。
「しっかりしているね」と言われるたびに、「いや、違います」「しっかりしていないです」という気持ちが出てきて、心の中ではもがいて、もがいて、もがいていました。
ガンコな「心の枠」が自然と消えた
私は元々学ぶことが大好きなので、キャリアコンサルタントの継続学習の他にも色々な学びをしてきました。
「陽転思考」
「NLP™」
「心理学」
「カウンセリング」
「コーチング」
「宝地図」
「フューチャーマッピング」
「ジーニアスコード」
「カラーセラピー」……と盛りだくさんです。
「心の枠」の存在に気付いてからは、この枠が消えることを期待しながら学んだものもありますが、私の「心の枠」は相当ガンコなようで、完全に消えることはありませんでした。
それでも、学ぶことで素敵なご縁が広がったり。
学んだことを現場で実践することで、プラスの効果が生まれたり。
何より新しいことをできるようになることが純粋に楽しく刺激的でした。
そして、たとえ「心の枠」は消えなくても「私の『心の枠』ってガンコだな」と俯瞰して冷静に分析できるようにはなっていきました。
こうして学びを自分なりに現場で実践しながら、血肉となって吸収できていると実感することができるようになったのです。
そのため、一時期は学びの優先順位を下げようかと思ったりもしていたのですが、私にはどうしてもひとつ学んでみたいことが残っていました。
それはズバリ「キャリアトランプ®」!
キャリアトランプ®とは、ゲーム感覚で楽しみながら自己理解と他者理解を進めることができるカード型のツールです。
認知言語学・認知心理学を応用しており、キャリア支援・人材育成・組織開発・人生設計など様々な分野で活用することができます。
「トランプのようにゲーム感覚で人材育成やキャリア支援ができるツールが使えるようになったら楽しいだろうな」と完全に心をわしづかみされたキャリアトランプ®。
「私が学んできた陽転思考やNLP™も親和性が高いツールかも?」という直感を信じて、2019年の正月休みを利用して思い切って大阪まで学びに行ってきました。
弾丸的でアレンジした学びでしたが、結果的に大正解!
今回学んできたのはキャリアトランプ®を活用したグループファシリテーションができるようになるための学びでしたが、受講生としてもキャリアトランプ®のグループワークに参加できたのが大収穫でした。
2日間で6回ほど受講生としてグループワークに参加したのですが、そこには、回数を重ねるたびに今まで話したことがないような話題をペラペラ話している自分がいたのです。
全員初対面。信頼関係も気づけていない状態で、いつもなら思いっきり「心の枠」の中にいるはず。
ただ、キャリアトランプ®のグループワークが終わった後に振り返ると「『心の枠』って何だったっけ?」と思うくらい、自分の想いが自然とあふれていることに気づきました。
▲受講生として参加した時の私。夢中だったのであんまり記憶がないのですが、とにかく楽しかったのと、心が軽くなる瞬間が何度もあったことはしっかり覚えています。
感情が変わると行動も変わる
キャリアトランプ®のグループワークは、ワークというよりもゲームなので、かしこまることなく、楽しみながら自己分析やキャリアデザインに組めるものばかりです。
ルールもシンプルで分かりやすく、肩肘張らずにゲームに取り組めます。
だからこそ、私も「心の枠」で自分を守る必要もなく、素の自分でキャリトランプ®を楽しめたと感じています。
特に今回の学びで印象深かったのが、グループ発表の時間に話題に上がった「感情が変わると行動も変わる」なのか?
それとも「行動が変わると感情が変わる」なのか?という話です。
私は、小学6年生の大長縄びの経験から「感情が変わると行動も変わる」ことを知り、人の感情に興味を持ちました。
ただ、社会人になってからは、感情がどうであれ、やるべきことはやらなければいけないという想いが強く「行動が変われば感情も変わる」をモットーに生きています。
「楽しく過ごしたなら、楽しくなくても笑う」
そうすれば「楽しくなってくる」という行動にフォーカスできると実感しているからです。
でも、これって結構しんどいんですよね。
本当にしんどい時も無理にでも笑い続ければ、いつか楽しくなるかもしれない。
でも正直なところ「そのいつかは、いつ来るのだろうか」「本当に来るのだろうか」と疑心暗鬼になったり、行動しようにも身体がついてこない時も多々あります。
今回キャリアトランプ®のグループワークを通じて気づいたことは、「もっと自分の感情に向き合って生きていきたい」というということ。
その気づきを自分で受け入れた時、「行動しなければ」という知らず知らずの呪縛から解放され、不思議と「心の枠」もどこかに消えたように思えたのが貴重な体験となりました。
「感情が変われば行動も変わる」というテーマについては、キャリアトランプ®のテーマでもあるので、これからもっともっと深めていきたいと思っています。
▲こちらは私がファシリテーターをしている時の様子です。「カードの言葉が心に語りかけてくる」そんな瞬間が何度も起きるのがキャリアトランプ®。丁寧に設計された理論的なプログラム設計がされているからこそ作り出せる場となりました。
誰かの一歩踏み出すきっかけになる
高校1年生の時、中学受験の燃え尽き症候群だった私は、ある先生から一歩踏み出すきっかけをいただきました。
それ以来「私も先生のような存在になる!」と心に決め、「誰かの一歩踏み出すきっかけになること」が私の軸になりました。
「どうしたら先生のような存在になれるのか」
その答えを私は学びを通して視野を広げ、現場で実践することで検証しながら答えをみつけようと日々もがきました。
今も明確な答えは出ていませんが、多くの学びと現場での実践がミックスされて、自分の中で人材育成やキャリアに関することが体系化されてきています。
本心を言えば、体系化してきたことをオリジナルでコンテンツ化したりツールを作ってして活用していくことで「一歩踏み出すきっかけ」になりたいと模索していました。
その一方で、そこに時間をかけるよりも既にある素晴らしいツールを活用させてもらい、ひとりでも多くの方が一歩踏み出せるような場を作っていく方が良いのではないかという気持ちもありました。
葛藤すること2年。
「オリジナルじゃないと意味がない」という方も多いですが、「オリジナルにこだわって動けない時間こそがもったいない」と気づきました。
同じツールを使っても使う人によって個性が出ますし、その個性を大切にしていけば、必ずしもオリジナルである必要はないと吹っ切れたのです。
「誰かの一歩踏み出すきっかけになる」
このためのツールのひとつとして、私は私の「心の枠」を消してくれたキャリアトランプ®を活用すると決めました。
▲2日間の講座を無事に修了し「キャリアトランプ®ファシリテーター」の認定証とピンバッチをいただきました。1月末には、名古屋で「メンタリング」と「ダイバーシティ・ナビゲーター」の勉強もしてきます。
キャリアトランプ®を体験してみませんか?
念願のキャリアトランプ®ファシリテーターとして活動できるようになりましたので、今後は、キャリアトランプ®を活用したワークショップをどんどん開催していきます。
詳細が決まり次第、当サイトにてご案内しますので、ぜひチェックしていただけると嬉しいです。
また、キャリアトランプ®を活用した社内研修のリクエストもお受けしております。
企業に限らず行政機関や教育機関での研修・セミナーも対応可能です。
キャリアデザイン、リーダーシップ養成、コミュニケーションなど、テーマは柔軟にアレンジできますので、ぜひお気軽にお問い合わせくださいませ。
●プロフィール
●ReOS LABOの提供サービス
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宮治 有希乃
組織育成パートナー
ITベンチャーと人材ビジネス業界で11年間、組織人事・キャリア領域に取り組み、2018年に独立。現在は中小企業向けに、関係の質を高める組織育成プログラムを提供中。「関係の質」を高める「コミュニケーションスタイル診断」を活用し、研修やコンサルティングを通じて組織パフォーマンスの向上と健全な職場環境づくりを支援している。