五月病だけではないGW明けの心身不調
2019年5月7日
カテゴリー: 組織育成コラム
平成から令和へと新しい時代を迎えた2019年のゴールデンウィーク。
天皇即位に伴い5月1日が祝日となり、祝日法が適用されたことで暦の上では10連休になりました。
「会社員だったら、どんなゴールデンウィークを過ごしてていただろう?」
ふとそんな疑問が浮かび上がってきましたが、きっと月末月初の処理に追われて休日出勤しているに違いありませんね。
実際の私はというと、仕事のスケジュールは自分でコントロールできるフリーランスなので、特に普段と変わらず仕事をしていました。
ただ、今までになくゆったりした時間を過ごせたなと振り返っています。
人それぞれ過ごし方は違うと思いますが、この10連休はどのように過ごされたでしょうか?
ゴールデンウィークが明けた今、どのような心境でしょうか?
連休で十分リフレッシュし、やる気がみなぎっている方もいらっしゃれば、逆にやる気が低下して心身不調に苦しんでいる方もいらっしゃるかもしれません。
この時期は1年の中でも特に心身不調が増えると言われていますが、中でも心配されるのが「五月病」だと言われています。
五月病は、4月からの新生活に適応できないことをきっかけに起こる心身不調の総称です。
ゴールデンウィーク明けに起きることが多いことから五月病と呼ばれ、人により様々な症状が出てきます。
・身体が重い ・だるさが抜けない ・やる気が出ない ・気力が出ない ・眠れない ・起き上がれない ・食欲がない ・頭やお腹が痛い ・肩こりや背中痛がひどい |
上記のような症状が出てくるとで、学校や会社に行きたくなくなったり、行けなくなってきます。
では、なぜこのような症状が出るのでしょうか。
その理由は様々ですが、新生活への強い不安や過度な緊張で症状が出てくる方は多いと言われています。
「結果を出そう」「期待に応えよう」と頑張りすぎてしまうことも影響しているかもしれません。
「五月病かも?」と自覚するまでの間も、知らず知らずのうちにストレスは溜まっているものです。
そのため症状が悪化していったり、さらにはうつ病や適応障害、不眠症などにも繋がっていくのも五月病の特徴と言えます。
「オンラインカウンセリング」という選択肢
特に4月から新生活を始めた方は、ゴールデンウィークに入るとこの緊張がプツンと切れてしまったり、張りつめていたものが緩む傾向にあります。
これまで気付いていなかったストレスを実感し、一気に疲労感を感じることも……。
これが五月病の初期症状と言われ、連休が終盤に差し掛かってくるにつれて「あと〇日でまたあの緊張の日々に戻るのか」と過度に憂鬱になってきたり、自覚できるレベルで心身不調が起きてきます。
「五月病だから大したことない」
「時期が来れば回復する」
このように軽視していると、徐々に症状が悪化する方もいらっしゃいます。
これまでの人材ビジネスや企業人事の経験を振り返っても、ゴールデンウィーク明けに心身不調の相談が多く、無理を重ねた人ほど症状が悪化して欠勤が続いたり、退職するケースが多かったです。
「何かいつもと違うな?」「調子悪いかも?」と感じたら、無理は禁物。
無理せず身体を休めたり、不安な気持ちを溜め込まず、信頼できる人に話を聴いてもらうことをオススメします。
話をすることで漠然とした不安が整理できたり、人に話せた安心感を感じることができるので、ストレス軽減に繋がりますよ。
「身近な人に弱音を吐くのはちょっと…」と抵抗感がある方は、気軽に利用できるオンラインカウンセリングもありますので、検討してみてはいかがでしょうか?
私が登録カウンセラーとして活動している「cotree(コトリー)」は、無料でカウンセラーのマッチング診断も受けられるのが特徴です。
産業領域のカウンセラーだけではなく、臨床心理士や心理カウンセラーも多数在籍していますので、お悩みごとに専門家が対応できる体制が整っています。
「いつでも、どこでも、安心できる オンラインカウンセリング」
お守りのような感覚で「こういうサービスがあるんだな」ということだけでも覚えていてもらえたら、きっと心の支えになると思います。
※2020年7月1日追記:cotreeの登録カウンセラーとしての活動は卒業いたしました。宮治の個人セッションをご希望の方は、当事務所が提供している「思考整理セッション」をご利用ください。
連休中、働きづめだった方を襲う心身不調
「ゴールデンウィーク明けの心身不調と言えば、五月病」と思われやすいですが、五月病以上に気を付けた方が良いと感じているのが「連休中ずっと働きづめだった方の心身不調」です。
サービス業の方や経理、総務など月末月初の締め業務を担当している方は、なかなかゴールデンウィークは休みづらいものです。
むしろ大型連休であればあるほど、仕事が忙しく過密になりやすいため、通常よりもストレスを感じやすい状況になります。
「連休を楽しめるものなら楽しみたいのに、仕事があって休めない」という気持ちもストレスとして蓄積されていきます。
このストレスが蓄積されていくと、五月病と同じような心身不調の症状が出てきます。
このような場合は、ゴールデンウィーク明けに連休を取れるようできる限り調整をしたり、普段よりも身体と心を意識的に休めるよう心掛けて過ごしてほしいと思います。
また、経営者や個人事業主の方は自分の裁量でオン・オフを決めることができるかもしれませんが、自分を追い詰めすぎるのは禁物。
適度に心身を休める余白を持って仕事をしていくことが大切です。
そして、働きづめの方に特に意識していただきたいのが、生活のリズムを整えていくこと。
生活のリズムを整えることで、身体のリズムも整ってきて疲れづらくなります。
サービス業のシフト勤務や、月末月初が忙しい仕事の場合、残業や休日出勤で生活のリズムが不規則で乱れやすいですよね。
だからこそ、できる限り日付が変わる前に就寝し、朝はできる限り同じ時間に起きれるようにするだけでも、身体のリズムが整ってきます。
連休でダラダラする不規則さよりも仕事で不規則になる場合は、緊張感とプレッシャーが重なりストレスがかかりやすい状態だということを頭の片隅にでも置いておきましょう。
あと適度な運動も効果があると言われていますが、疲れがたまってくるとなかなか運動するのは難しいものです。
「エレベーターではなく階段を使う」「朝起きたら簡単なストレッチをする」「一駅分歩く」など、できそうなところからトライしてみてはいかがでしょうか。
またこの時期は「何で自分ばっかり働いているんだろう。辞めたい。転職したい。」という相談が増える傾向もあります。
悶々とした気持ちを抱えたまま過ごすと知らず知らずのうちにストレスが蓄積していきます。
五月病のケースと重複しますが、悶々とした気持ちを誰かに聴いてもらうだけでも、心が軽くなることがあります。
この分野は私の専門でもありますので、お気軽にお問い合わせくださいね。
一緒に気持ちや思考をを整理していきましょう。
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宮治 有希乃
組織育成パートナー
ITベンチャーと人材ビジネス業界で11年間、組織人事・キャリア領域に取り組み、2018年に独立。現在は中小企業向けに、関係の質を高める組織育成プログラムを提供中。「関係の質」を高める「コミュニケーションスタイル診断」を活用し、研修やコンサルティングを通じて組織パフォーマンスの向上と健全な職場環境づくりを支援している。